キシロカインゼリー使用の目的

キシロカインゼリーの使用の目的

キソロカインとは麻酔薬の名前です。

 

歯を抜く際の注射の麻酔薬もキシロカインです。このキシロカインという麻酔薬をゼリー状にしたものがキシロカインゼリーであり、日常臨床の場面では非常に良く使用されます。
例えば、手術をする際や、心臓カテーテル治療をする際などの長時間トイレに行けない場面、もしくは身体が衰弱して自分ではトイレに行けない場合に、尿道に管を通して膀胱から直接尿を体外のビニールバックに貯める事が、病院では比較的多くあります。この時に、何もつけずに管を尿道に入れると痛いですから、管の先端に麻酔薬の入ったキシロカインゼリーを塗って尿道にいれるわけです。

 

このように、身体に挿入する管の先端にキシロカインゼリーを塗るというのが一般的なキシロカインゼリーの使用方法です。

 

胃管といって、鼻の穴から食道を通して直接胃に管をいれることもあります。これは、口から食事が食べられなくなった人に対する応急的な処置であったり、腸閉塞を起こした人の消化管の圧力を逃がすためであったり、色々な目的があります。これも鼻の穴から咽頭を通って食道、胃へと管をとおすわけですから、何もつけなければ痛みがありますので、先端にキシロカインゼリーを塗ります。このゼリーを管に塗ることで潤滑油のような働きもしますので、引っかからずにスムーズに挿入することができます。

 

他には、呼吸ができなくなった人に対して、挿管といって口から管を通して呼吸を助けることがありますが、この際も挿入のさいに管の先端にキシロカインゼリーを塗ります。

 

このように、病院では身体の中に管を通すという作業が多くなされているのですが、その際の痛みを和らげる目的と、管の滑りを良くしてスムーズな挿入を助ける目的で、広くキシロカインゼリーが使用されています。

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